人間魚雷「回天」は、人間が魚雷を操縦しながら、目標とする敵艦に体当たりする特攻兵器です。 「回天」には、一型・二型・四型・十型、などのタイプがあり実戦投入されたのは「九三式酸素魚雷」を用いた一型のみで終戦までに約420基が製造されました。 山口県、徳山湾、大津島の訓練基地で訓練を受けた搭乗員は1375名。 戦没者は搭乗員だけでも100名以上にのぼり、整備員も含めると145名の方が戦死されています。 「回天」十型は潜水艦用の電気水深魚雷である「九二式魚雷」を改造した、電動機推進なので発進・停止が自由で後進も可能。 スピードは酸素魚雷ほど望めないが、出撃後でも基地へ引き返し充電することができ、構造が簡単なので量産が見込め、整備が容易、訓練回数が増え、搭乗員の練度が短期間でアップするということで、本土決戦の近距離用として開発されましたが、開発途中で終戦を迎え実戦には使用されませんでした。 ・主要寸法;全長9.0m×操縦室直径0.7m 胴体直径0.53m 総重量2.500Kg ・推進装置;九二式魚雷 ・速度;14Kt ・航続距離;30000m ・乗員;1名 ・弾頭炸薬量;300Kg